この仕事の記録

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出演者が自分の仕事について語った言葉を、時系列に置き直す

今賀はる — 記録に残らない仕事のほう

カタログにある作品は1本。10年続けている会は、商品にならないので記録に残らない。

今賀はるが10年続けているのは、性について学ぶ月1回の会である。 何のためにやっているのかを、本人はこう言っている。

性に関することって、ハードルを高く感じる人が多いから、そのハードルを極力さげていきたいですね

2020年6月のインタビューでの発言である(オトナのハウコレ、後編)。 このとき本人の肩書きは「手コキ研究会」代表。会が始まったのは2016年、10周年の会は2026年3月7日に開かれている。

この人の仕事は、そのほとんどが商品にならない形で行われてきた。 ポールダンス、ストリップ、講座、イベントの企画、働く女性のセカンドキャリア支援。 どれにも品番は振られず、配信日も付かない。 このサイトが数えられる形で持っているのは、そのうち1本だけである。 2025年9月15日配信、フェザーズ/妄想族。

10年続いている会

研究会の始まりは、新宿2丁目の性感染症のイベントだった。 10周年の告知には、こう書かれている。

今年10周年を迎えた手コキ研究会、最初は新宿2丁目の性感染症のイベントからスタート。

そこから毎月第二土曜日に手コキとは?や性感染症について、ゲストをお呼びしてのトーク等開催するようになって早10年。

開催の形は、2020年の記事に次のように記されている。

毎月第二土曜日に都内で開催(開催時間は2時間)。参加費は1回500円。

同記事の掲載プロフィールには、静岡県出身、大学院で管理栄養士の資格を取得した、とある。

10周年の会は新宿の LOFT/PLUS ONE で開かれた。 登壇者として名前が並んだのは、弁護士、行政書士、税理士、映像ディレクター、カメラマン、 風俗ライター、風俗講師などである。

2020年のインタビューでは、この先やりたいことも語っている。

地方に住んでいたりすると厳しいし、田舎でエロいことが好きっていうと、すごく変な人って扱いを受けたりもする。偏見も強いし。そういう人に向けて、どこからでもアクセスできるWeb上のコンテンツを作りたいです

窓口は増えたり消えたりする

入口は本人が運営する lit.link のリンク集である。名義ごとにページが分かれていて、 肩書きもそこに並んでいる。ポールダンサー、ストリップ、手コキ講師、イベント企画。別名義に HARU。 肩書きが1つでないぶん、窓口も1つではない。

2026年9月21日に1件ずつ当たった結果は、次のとおりである。

窓口 状態
リンク集(本人名義・別名義・研究会名義の3枚) 開く
本人の公式サイト 開く
X(本人が現在使っているもの) 開く
Instagram 開く
YouTube「てこけんちゃんねる」 開く
イベント一覧(TIGET) 開く
X(過去の5アカウント) いずれも凍結の表示
YouTube(もう1チャンネル) 見つからない

凍結や消失の理由は分からない。プラットフォーム側の運用でも、改名や移行でも起こることで、 本人の活動について何かを示すものではない。ここでは、当たった日にそうだった、という以上を書かない。

発信そのものは続いている。公式サイトには本稿を書いた前日の日付が入っていたし、 研究会は毎月第二土曜に開かれている。消えているのは古い窓口のほうで、人のほうではない。

ただし、古い窓口を指したままのリンクは残る。数年前の記事からたどれば、凍結された表示に行き着く。 配信記録がこの人の仕事を数えられないことは、この記事の最初に書いた。 本人が公開している窓口のほうも、指した先がいつまで開いているかは別の話である。 この記事が載せているリンクも、いずれ同じことになる。

配信記録から見えること

カタログにある作品は1本である。

そこから書けることが1つある。その1本の商品説明文に、 「~手コキ研究会代表ポールダンサー~」という一行が入っていることだ。

配信記録の側だけを見れば、この人は2025年9月に現れた人になる。 だが会が始まったのは2016年であり、2020年6月のインタビューでの肩書きも 「手コキ研究会」代表である。配信記録より9年前に始まった仕事が、 商品説明文の一行として書かれている。

1本という数字が示しているのは、商品の形を取った仕事が1本あった、ということだけである。 配信本数の多い人は「長く活動した人」として現れ、少ない人は「短く終わった人」として現れるが、 それは流通の形を反映しているだけで、働いた量とは別のものだ。 書けなかったほうの手がかりは、本人が公開している窓口の側にある。

現在

手コキ研究会は2016年に始まり、2026年3月7日に10周年の会を開いた。毎月第二土曜の開催である。 本稿を書いた時点では、公式サイト、リンク集3枚、現在の X、Instagram、 YouTube「てこけんちゃんねる」、イベント一覧(TIGET)が開いた。 最新の状況は本人の発信で確認できる。

「そのハードルを極力さげていきたい」と述べたのは2020年である。 会はその6年後も、同じ曜日に開かれている。

数字についての断り

出典